
「重い=危険」は本当? 実は大きな誤解
「瓦は重いから地震に弱い」——そう思っている人は多いと思います。
でも実は、それは大きな誤解なんです。**瓦が重いのは、“強くて安定している証拠”**なんです。瓦屋根の重量は、家全体のバランスを取るために設計されています。軽すぎると風で飛ばされやすくなりますし、重さがあることで台風のときでもしっかり屋根が家を押さえてくれるんです。僕は実際に、化粧スレート(カラーベスト)の屋根が下地ごとめくられ、隣の家の屋根に乗っているのを目撃したことがあります。
しかも今の瓦は耐震設計になっていて、ステンレスの釘などで固定されているので、地震でもズレにくくなっています。
現代の瓦は「重い」よりも「強い」屋根
実際、震度6の地震でも瓦がほとんど落ちなかった事例もあります。
「重い=危険」ではなく、**「正しく施工されていれば最も安心できる屋根材」**が瓦なんです。
さらに、瓦は耐久性でも圧倒的に優れています。スレートや金属屋根は10〜20年で再塗装や交換が必要ですが、瓦はメンテナンス次第で50年、100年~と使えます。
つまり、最初のコストは少し高くても、生涯コストで見れば一番お得なんです。
「重さ」は家を守る安心の証
「重い」ものを「弱点」と考えるか、「強さ」として活かすか。そこに、瓦を選ぶ人の価値観が出ます。僕は現場でいつも思うんです。“重さ”は、家を守る安心の重さなんだって。
風にも雨にも地震にも負けない瓦屋根。
それは、職人たちが受け継いできた知恵と経験の結晶なんです。