トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

故・野村克也さんが大切にしていた言葉。

プロ野球選手で監督だった故・野村克也さんは、いくつもの名言を残していますが、その野村さんが大切にしていた言葉が、明治の政治家、後藤新平のこの言葉。

「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする」

「財産を築いたり、仕事で業績をあげたりすること以上に、人を育てることは大切だ」という意味です。野村さんと言えば、監督当時には名選手を育てはチームを優勝に導いたり、あるいは他チームで引退寸前になった選手を見事に復活させて野村再生工場』と呼ばれたりして、現在ではその選手たちが指導者として活躍しているわけで、まさしく「人を遺す」人だったんだと思います。

財産も仕事も残せないけど、人なら残せるかも。

「瓦という素晴らしいものを今後も途絶えさせないため」ということと、「人柄が良い職人ほど商売が下手」であることから、その二つはリンクしていて、人を育てるということは、二つのことに対する答えなのかなと、ぼんやりと考えるようになりました。というか、いつの間にか、そういう立場にいるようになってきました。いつの間にか育てられる側から、育てる側にいて「何の実績も無い僕程度が、育てるなんておこがましい…」と感じていたころに出会ったのが、「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする」という言葉でした。財産は残せないし、大きな仕事を残してもいないけど、僕の思い(大げさな表現ではあるけど)を継いでくれる人なら育てられるかもしれない。別に「上の人」になりたいわけじゃないけど、ちょうどそんな時期だからこそ、印象に残ったのかもしれません。

個性を見極めて、育て、活かす。

野村さんは選手の個性を見極めるのが大切で、「見つける、育てる、活かす。9つのポジションでいろいろな条件があるから、その条件に合うか合わないか見つけるのも監督の仕事」とも言っています。

人には向き不向きがあるけど、日本では「何でもできないといけない」という考えが強すぎて、向き不向きをがおろそかにされている感じがします。僕も少し前まではそんな感じでした。ですが、最近は小中学生の頃の勉強なら、ある程度はできたほうが良いけど、それ以上になったら、向いていることをやるというのは大切なことで、自分に向いたことで社会に貢献するというのは、その人が幸せになることにも繋がるなと思うようになりました。野村さんの百分の一ほどの能力は無いけど、僕は僕なりに人に携わりたいと思います。