ときどき、「10年前に言ってくれれば、もっと簡単に、安く直ったのに」という屋根に出会うことがあります。先日は目を疑うような状態の、マジで信じられないような状態の屋根に出会いました。縁側の屋根が崩落し、太い柱も腐って折れていて、床下の束も傾いていて、すでに屋根を直すとか直さないとか、そんなレベルではないのに、「屋根は直りますか?」と聞かれて、絶句してしまいました。さすがに「無理です。一度、縁側を壊して、新しく作るしかありません」と答えましたが、いったい何年前から雨漏りしだしたのか…。先に書きましたが、10年くらいであんな状態になるわけがないので、おそらく30年とか40年とか、そういう期間で放置していたんだと思います。さらに、そこに住んでいるというから驚いたんですけどね。
雨漏りというのは、様子を見て直ることはありません。絶対に悪くなる一方です。あれ?と思ったときに直せば、瓦のズレを戻すとか、割れた瓦を交換するとか、その程度で済むこともありますが、何年も雨漏りしたままだと、下地の板や、その下の垂木が腐ったり、ひどいときには母屋まで傷んでしまうことがあります。一番安く済ます方法は、雨漏りや屋根の異変に気付いたときに、すぐに直すことです。
雨漏りは様子を見ても直りません。