普段の時計といえば、ガーミンのGPSウォッチばかり嵌めていて、現場に出る時にG-SHOCKに換えるくらい。ですが、そんな僕も実はカルティエのタンク・フランセーズとオメガのスピードマスターを所有しています。
スーツを着るときだけは、やっぱりちゃんとした時計を嵌めたいんですよね。両方とも20年以上、愛用していますが、最近になって、タンクの留め金が壊れてしまいました。
直さないといけないなと思っていたところに、トライアスロン仲間でモンテーヌ・サカエチカというビンテージの腕時計を扱うお店の岡さんからメッセージが来ました。最近は会う機会が無かったので、めちゃくちゃ奇遇です。岡さんに相談すると、お店に持ってきてくださいとのことで、さっそく行ってきました。
僕には似つかわしくない、お洒落な店構えに動揺します。そして、岡さんからの指示通り、美しい女性店長さんに声を掛けると「岡から承っております」と対応してくれました。職人さんが「10分ほどお時間を頂けますか？」と言うので、もちろんお任せします。
職人さんの許可を頂いて、仕事を拝見させて頂きます。とても美しい所作で、よどみなく作業が進みます。金具を小さな鎚でコツコツと叩くこと数回。早くもパチンと嵌ります。が、強すぎるようで、違う角度からもコツコツ。「いかがでしょうか？」と渡された金具の調整は完璧です。す、すごい…。
わざわざ掃除もしてくれて、さらには時計としての精度も確かめてくれて「精度も問題ありませんし、まだオーバーホールも必要ありません」と教えてくれました。なんて優秀な職人さんなんだ…。職種は違えど、僕も職人の端くれです。この方の優秀さはわかるし、その所作には心を打たれました。オーバーホールの際にはお世話になります。
お店にいた時間はわずか10分程度ですが、とても素晴らしい経験をさせて頂きました。岡さん、モンテーヌ・サカエチカの皆さん、ありがとうございました。
