トライアスロンなどというスポーツをやっていると、努力が結果に結びつかないなんてことは当たり前に感じます。努力が報われるなんて嘘なんですよね。もう、間違いなく。圧倒的に報われない。でも、結果を残す人は必ず努力をしている。これはもっと間違いない。それは圧倒的ではなく、絶対的なこと。僕みたいな凡人にとってはなおさらで、いつ報われるのかわからない、報われないかもしれない努力をひたすら積んでいくしかない。でも、これは言葉にするのは簡単でも、実際にやるとなると、本当に辛いことです。僕ですらトライアスロンを始めて9年。プロコーチの指導を受けるようになって5年。トライアスロン歴でいえば、中学、高校の部活の年数を大きく超えているんですよね。特にこの2年は、まったく成長を実感できないどころか、退化しているんじゃないかと感じるほどで…。
そんなふうに苦しんでいる今、本を読んだり、ネットでいろんな情報を漁っているわけですが、そういうときには出会ったりするんですよね。
『努力すれば報われる?そうじゃないだろ。報われるまで努力するんだ。』
これはサッカーのアルゼンチン代表で背番号10を背負い、FCバルセロナ所属、世界最優秀選手賞も獲得している、リオネル・メッシの言葉です。
メッシといえば、まあ天才ですよね。ドリブル、パス、シュートとすべてにおいて、最高レベルのプレーを見せてくれます。でも、メッシは子供のころ、成長ホルモンの分泌異常という病気を抱えていて、その治療費をFCバルセロナに肩代わりしてもらうために、家族でアルゼンチンからバルセロナに移住したという経歴があり、彼は子供のころから、家族のすべてを背負ってサッカー選手として生きていく覚悟をしたわけです。彼にとっては、報われるまで努力するしかなかった。現在でも体格的には決してめぐまれていないメッシの『報われるまでで努力する』という言葉には、とんでもない力を感じます。
僕は何もサッカーで世界最高の選手になろうとしているわけではなく、アマチュアの世界で、わずかな結果を残そうとしているだけ。まだまだやれることがあるはずなんですよね。