トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

屋根の端っこと壁の距離が、雨漏りに関係することがあります。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の竹内です。

 

実は昨日のブログの続きです。

yoshikixxtri.hatenablog.com

鳥の巣が雨漏りの原因になることがあるのは間違いないんですけど、この家では違う原因でした。じゃあ、なんなのかというと、壁が原因でした。けっこう壁からの雨漏りってあるんです。あるんですけど、今回はけっこう変わった原因でした。

同じ家の軒裏天井の写真です。

これと

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これ

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違いがわかりますかね?壁から屋根の端っこまで、専門用語で『ケラバ』と呼ばれる個所の広さが違うんです。一枚目が広くて

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二枚目が狭い

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この差が雨漏りとして現れました。

通常の雨であれば問題ではないんですけど、台風みたいに強い風が吹くと、雨が横に降ります。すると、軒裏天井と壁の隙間から雨が吹き込むんです。

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これ、構造的な問題が大きいんですけど、それは今回は置いて、構造的な問題があったとしても、ケラバの出が大きい、広いほうが雨漏りしにくいのは間違いないんです。ほんの数十センチの違いなんですけど、これが雨漏りになって現れたりするんです。ケラバだけじゃなくて、軒先にも同じことが言えて、軒先の出もやっぱり大きいほうが雨漏りしにくいのは間違いありません。

 

コストを下げる目的で、屋根面積を小さくするためにケラバや軒の出を小さく設計することがありますが、ケラバや軒先の出には意味があるので、立地や建ぺい率が許すのであれば、きちんと出を確保することをおすすめします。