台風だって地震だって、ちゃんとした仕事がしてあれば、被害が出ないこともあります。
今回も他の業者の尻ぬぐいをしてきましたよ。
台風で棟の冠瓦が飛んだってことで見に行ったら、本来あるはずの下地木が有りませんでした。
どうって冠瓦を固定(というレベルでもないか?)していたかと言うと、桟瓦を留めつけている釘にくるりと巻いた銅線で縛ってあるというね。そら飛ぶわ。
すごい急勾配の屋根で、足を滑らせながら土を撤去して、棟を全部やり直し。
本当はこうして棟の金具を取り付けて
下地木を取り付けて
なんばん漆喰を塗って?盛って?
冠瓦をかぶせてビス留め固定して完了。
これさ、そんなに大変な作業じゃないし、材料代もそんなにかからないんですよね。むしろ葺き土を大量に上げなくて済む分、こっちのほうが楽だと思うんですよね。手抜きなのか、知識がないのかはわからないけど、なんで、あんな施工をしたのか不思議でなりません。
屋根なんてさ、誰も見てないし、見ることができないんだから、なにやっててもしばらくは成立するよ。でもさ、それでヨシっていうのは職人としては、日本人としては間違ってるって。仕事は良くて当たり前。ちゃんとやって当たり前。職人なんだから、日本人なんだから、当たり前なんだよ。