常滑というのは知多半島の西岸にあり、僕の家は海まで歩いて1分のところにあります。冬にはほぼ毎日、風速10mを超える、鈴鹿山脈から下りてきた強烈な北西風が吹きつけるので、実はとんでもなく寒い地域でもあります。気温が低いだけの寒さなら、動いているとすぐに体が温まりますが、強風による寒さはなかなか温かくならないので、けっこうキツいのですが、強烈な北西風が運んでくるのは寒さだけではありません。
海岸から大量の砂が飛んでくるんです。僕の家くらいになると、ほぼ、影響はないのですが、今回の現場は凄いことになっていました。
割れた瓦の交換に伺って、少しだけ瓦を持ち上げてみたら、重なっている部分から砂がサラサラと。砂が浮いている屋根の上は滑って危険なので、パパっと掃除して瓦をめくってみると。
大量の砂が入っていました。うちで仕事をし始めて20年以上になりますが、こんなに入っているのは初めて見ました。もっと海に近いところでも、こんなに入っていたことはありません。風の通り道になっていたり、海岸の形状だったり、いろんなことが重なっての現象だと思いますが、ちょっと驚きました。
このお宅では窓についたシャッターにヒドい錆びが出ていました。ペンキ屋さんも「こんなに錆びてるのは初めて見た」と言っていましが、築15年であんなに錆びるなんて衝撃です。
屋根の上の砂とは一見、関係ないようですが、海沿いの砂は塩分も一緒に運んできます。もちろん、空気中にも塩分を含んだ水蒸気が漂っています。
海が見える家というのは、なかなかに雰囲気の良いものですが、家を建てるときには、金属製の建材の選び方には注意が必要です。