トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

瓦の家は涼しいんです。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の竹内です。

 

あー、暑さがピークを迎えてますねー。屋根に上っていても、汗だくだし、下りてきて日陰に入っても涼しくないし、めちゃくちゃキツイです(-_-;)

 

僕のブログでは、意識して瓦の機能については書かないようにしているんですけど、こんなに暑い日が続くと、瓦の断熱性についても知ってほしいなと思います。

 

まずは↓の写真をご覧ください。

これは真夏の屋根の上をサーモグラフィで撮影したものです。スレート(カラーベスト)の屋根は全体が60℃以上になっているのに比べて、瓦の屋根は50℃~60℃くらいの場所が入り混じるようになっています。

 

屋根の表面温度でこれだけの差ができるのですが、スレートや金属屋根の場合だと、↓の絵のように、ダイレクトに温度が屋根裏に伝わります。

化粧スレート・金属の場合

 

対して瓦だと↓のように空気層があるため、とても断熱性が高く、熱が屋根裏に伝わりにくくなっています。

防災瓦の場合

 

スレートと瓦の断熱性を比較した実験では、屋根裏の温度で7.5℃の差が出たとのこと。7.5℃です。馬鹿にできない差です。

 

部屋の中の温度差でも3℃以上はあるらしいので、夏はエアコンを点けるのか、点けないのかの違いが出てきますよね。だから瓦にすると電気代の節約にもなるんです。

 

断熱性能の差は、もちろん冬にも大きく影響します。暖かい空気は上にいきますから、屋根の断熱性によって、温まった空気を逃がさないし、外の冷気を家の中に伝えないということにもなります。

 

僕たち瓦葺き師は、なにも美観やセンチメンタリズムだけで瓦が良いと言っているわけではありません。今のところ、機能面でも瓦を超える屋根材は無いんです。

 

家を新築する際には、瓦も選択肢に入れてやってくださいね。

 

ではでは。