トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

大切なのは仲間がいるということ

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の竹内です。

 

6月某日、古都・奈良の地に集った男たち。これは瓦の、日本建築の、そして日本文化の未来を背負って立つ、中途半端に若い、熱き男たちの物語である。

初日は災害対策

6月18日、19日と奈良で開催されて、書こう書こうと思っていたのに、二週間も書かないで来てしまった、一般社団法人全日本瓦工事業連盟青年部全国部長会議(長い)で話したことを。

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初日は災害時、被災地の業者さんたちが本当に困ったことや、実際に対策として行ったことについて、報告と質疑応答がありました。

 

屋根工事業を営む僕たちにとって、災害時に避けられないのが、ブルーシートを使った応急処置です。屋根工事の業界において、ブルーシート養生はあくまでも急場をしのぐためのものなので、きちんとした修繕工事をするまではお金を頂かないのが通常です。ここで問題になるのは、シートを張ったときのお金をどうするか。在庫は常に10枚程度はあるのですが、当然ながらそれだけでは不足し、中には1000枚を超す枚数を使った業者さんもいました。

 

1000枚を超すブルーシートと、それを張るための手間賃といったら、一軒あたり10,000円だとしても1千万円になります。本工事を完了するのが、いったいつになるのかもわからず、さらには他所から来た業者が仕事を横取りしてしまったりして、お金を頂けなかった現場まであったそうで、そうなるとブルーシートを張るだけでも資金繰りが行き詰まってしまいます。

 

これは想像もしていなかったことで、大きな災害のときには、きちんと資金繰りのことも考え、対応していく必要があるということを教えてもらえました。この辺りは、お客さんにも理解してもらえるように、啓蒙していく必要がありそうです。

 

二日目は業界の未来について

懇親会を挟んで二日目は『勝ち残るためにやるべきこと』についてテーブルディスカッション。

 

懇親会の席と二日目の席を同じにすることで、余分な挨拶が省けて、最初から話が進みました。これは上手い設営だなと感心しました。逆飲みにケーションです(笑)

 

ここで良かったのは「勝ち残る」の定義から入れたこと。僕も疑問に思っていたことを、他の人からも勝ち残りの定義をしっかりさせようという意見がでたので、ぶれずに、とても有意義に意見を交わすことができました。

 

僕が考えるに、勝つということは戦う相手がいるわけで、その相手はお客さんではなく、同業他社なわけです。まあ、同業他社に勝つというのは分からんでもないのですが、それってお客さんはほったらかしじゃないの?と思うわけです。どんな仕事でも、お客さんの視線を大切にしないといけないわけで、お客さんが「この人、この会社に頼みたいな」と思ってもらえれば良いわけで、同業他社に勝つ必要はない、と僕は考えています。同業他社と戦うことを考えるのではなく、お客さんが選びたくなるようにすることが大切なんだと。

 

僕のこの意見にテーブルのみんなは賛同してくれて、これをベースに話が進みました。

いろんな話が出て面白かったです。僕は変わった人なので、テーブルをざわつかせるようなことしか言わないのですが(笑)、すごく参考になりました。僕の話したことも、少しは参考にしてもらえたら嬉しいです。

 

懇親会やら朝ランやらを挟み、全国の仲間と意見を交わす席の大切さ。僕は人見知りするので、正直なところ疲れる部分もあるのですが、得られるものは、疲れをはるかに上回ります。

 

いろんな地域のいろんな事情の中で、頑張っている仲間がいて、たくさんの意見を交換できることが、こういう会の存在意義だと思います。次に皆で会うのは来年の3月ですね。

 

ではでは。