トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

ヘルメット着用と不安全行動への声掛けを。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の瓦葺き師・竹内です。

 

大物や急須がメインの常滑焼では珍しい、抹茶茶碗の作家さん(初対面)の家の屋根の点検を終え、下りてからああでもない、こうでもないとお互いの仕事について話していたら、危険な仕事だよねと言われました。

「さっきのあんたは散歩するような感じで屋根の上を歩いとったけど、あんなこと普通はできんでなぁ」

そうなんですよね。忘れがちだけど、屋根屋の仕事って危険です。ヘルメットをかぶり、地下足袋のように滑りにくい物を履くけど、滑るときは滑るし、やっぱり落ちることもあります。僕も過去に何度か落ちたことがあります。

二十年くらい前のことです。当時、うちにいた若いのと一緒に現場に行きました。季節は秋だったんだと思います。北面は夜露に濡れた瓦が乾いておらず、滑りやすい状態でした。わざわざ北面に行く必要のない作業工程で、僕が彼に「そっちの面は危ないから行くなよ」と声を掛けると同時に、彼は北面に足を着き、滑落しました。あっという間の出来事です。総二階の屋根、高さ7mほどから落下した彼は地面に叩きつけられました。

慌てて下に降りると、彼は意識があり、病院に連れて行くと、全身打撲と手の骨折で、全治一カ月と落下した事故としては比較的軽い怪我で済みました。不幸中の幸いと言って良いでしょう。

後に現場に戻り、事故の痕跡を見てみると、ジャッキと言う、足場の金属プレートにヘルメットの痕が残っていました。ヘルメットをかぶっていなかったら、彼は頭蓋骨を骨折していたかもしれません。

うちでは数十年前からヘルメットをかぶって作業していますが、建築の現場では、未だにヘルメットをかぶらないで作業している人がいます。その状態をFacebook等で堂々とアップしている人すらいます。自分は大丈夫とか、暑いとか、カッコ悪いとか、そんなことありません。命あっての物種です。ちゃんとヘルメットをかぶりましょう。また、不安全行動というのは自分では分かりにくいものです。他の人が不安全行動を取っているときは、当たり前に声を掛けるようにしましょう。