トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

結露は屋根裏でも発生します。ってことは屋根の下地が傷む原因に…。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の竹内です。

 

このブログを書いた日というのは、うちの辺りでは久しぶりに湿度が低くて、気温は高くても過ごしやすい一日でしたが、前日までは湿度が激高で、いっつもじっとりした不快な日々が続いていました。ある朝、コンビニに行ってみると、ガラスに結露がびっしり。

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結露が屋内と屋外の気温差で発生するというのは、よく知られていることですが、実は結露というのはガラスだけで発生するわけではありません。結露は屋根でも発生するんです。

春、秋、冬、特に冬が多くなりがちなんだと思いますが、冷たい屋根の上と、温かい屋内の温度差で発生します。結露は温かいほうで発生するので、ってことは屋内側で発生することになります。で、瓦の場合は、瓦の裏側で発生しますが、昔の土を使って葺いていたころは、葺き土が結露を吸って溜めることで、屋内に水が入るのを防ぎ、現在では瓦の裏を伝って下の瓦の上まで流れたり、あるいは雫になっても、ルーフィングという防水の下葺きシートが屋内に入るのを防いでいるので、建物の中に入り、木材にダメージを与えることは、まずありません。

しかし、薄型化粧スレート(カラーベスト)や板金葺きの場合は、屋根の下地板(野地板やコンパネ等)にくっついているので、結露が屋根裏側で発生します。ということはいきなり下地板が濡れるということです。しかも、屋根材と下地板がくっついている=空気層が無いことにより、瓦よりも結露が発生しやすい状態にもなっているので、発生量も瓦の比ではありません。下地板が傷むと、当然のことながら屋根全体が傷んでしまい、台風の強風に耐えられなくなることがあります。実際、20年くらいを経たカラーベスト葺きの屋根に乗ると、足元がふわふわすることが多くあります。

 

屋根材が重くても、建物自体を丈夫にすれば、地震に耐えることは可能ですが、屋根材を軽くすることだけにとらわれると、風に弱くなることがあるということを覚えておいてください。