トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

ハウスメーカーの営業さんの言葉

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の竹内です。

 

誰でも知っている超大手ハウスメーカーの展示会のお手伝いに行ったときのことです。

僕は屋根屋なので、展示会等では営業さんから屋根について質問を受けることがよくあります。屋根のことって、大工さんや設計の人でも、あまり解っていない人が多い部分で、けっこうアンタッチャブルな箇所なんです。なんせ変なことしたら、いきなり雨漏りという形で、結論を突きつけられるので、触りたがらない=あまり知らないんです。営業さんからしたら、屋根についての知識を得られる機会が少ないので、屋根屋と話しができる機会があると、質問するってことになるみたいです。そういう機会を捉えて勉強しようとする営業さんは、信頼できる人なんだろうなと思います。

 

瓦についての質問してもらいながら話していると、そのハウスメーカーが瓦をメインにしたときの話しになりました。もう30年ほど前になりますが、当時は薄型化粧スレート(カラーベスト)をメインの屋根材として用いていたのを、当時の偉い人が鶴の一声で「今後はメインの屋根材を瓦にする。瓦以外は売るな」と言ったそうです。その営業さんは「瓦にしたら単価が高くなって、家を売りにくくなる」と思ったそうですが、実際にはそんなこともなく、そのハウスメーカーは高級路線へとシフトし、売上を伸ばしていきました。で、瓦に慣れてくると、もうカラーベストを売りたくなくなったそうです。理由は『お客さんから怒られるから』だそうです。カラーベストは10年から15年で塗装が剥げて、塗装しないといけなくなります。お客さんからしたら「高い建物を買ったのに、こんなに早く剥げるなんて!」となり、担当の営業さんに文句を言うわけです。瓦だったらそんなことはありませんからね。最初は多少高くても良いものを買ってもらったほうが、営業さんとしては後々、トラブルにならなくて助かるってことになります。

 

この話しを聞いたのは一度だけではありません。何度も耳にしています。屋根屋じゃない、職人でもない人から見ても瓦は優秀なんです。
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