瓦は重ので、屋根に瓦を使うと建物が地震に弱くなる、というのをよく聞きます。それ、完全な正解ではありません。
この写真の建物は化粧スレート(カラーベスト)が使われています。重量では瓦の半分くらい。それでも倒壊してしまっています。なんで倒壊したかというと、建物の構造が弱いとか、地盤が悪いとか、様々な要因が考えられます。
そらまあ、弱い建物、弱い地盤であれば屋根は軽いほうが良いと思います。でも、その『軽い』っていうのは相対的な価値観に過ぎません。どういう意味かっていうと『化粧スレートは瓦と比べれば軽い』というのは間違いないんですけど、そうなってくると『化粧スレートよりも板金のほうが軽い』というのも間違いじゃない。さらに言うと、勾配のある屋根をやめて、シート防水とかにしちゃえば、もっと軽くなるかも。つまり軽ければいいっていうのは、比較した場合に過ぎないんです。
上の写真で解ることは『ちょっとやそっと軽い屋根にしても、あんまり意味が無い』ってことです。屋根を軽くするよりも、建物を丈夫にしたほうが効果がありますよ!ってことですね。