ひたすら修理を続けています。けっこう大変なんですけど、楽しみもたまにあります。いや、楽しみというのは不謹慎なのかもしれないけど、でも、やっぱりね。
棟の一番上に被せてある、伏間(ふすま)という瓦を葺き戻します。なんばんという、モルタルに近いものを置いて
銅線を起こして
伏間の穴に銅線を通してから、ぐいぐいと押し付けて並べていきます。
最後に銅線をくるくると巻いて完成。
楽しい!めちゃくちゃ楽しい!
昔はしょっちゅうやっていた、和型の瓦の仕事。たったこれだけのことだけど、屋根屋やってるな、葺き師やってるなって感じます。ほとんどの場合、一人で作業しているので、写真を撮ることはできないけど、瓦鎚とタガネという道具を使って瓦を切ることもあります。
修理する現場の多くは和型の瓦です。これは和型が飛びやすい、台風に弱いというわけではなく、そこそこ時代を経た建物には和型の瓦が使われていることが多いからです。
普段はめったに触ることがなくなってしまった和型。台風は件数が多すぎて大変だけど、修理のときはほとんどが和型なので、職人としての楽しさは盛りだくさんです。