業界の情報誌に『日本屋根経済新聞』というのがあります。なぜか僕もちょいちょい登場するのですが、今回も台風の被害について、少し話したことが掲載されていました。電話取材を受けた当時は台風21号後に100件、台風24号後に20件と言っていたのですが、今では全部で150件ほどに膨れ上がっています。
他の地域、特に関西では甚大な被害が出ていて、修理にの量で表現すると、なんと『2年分』が発生していることになるらしいです。職人が激減してしまった今では、なかなか仕事が進みませんし、職人を育てるにしても、一朝一夕というわけにはいかないので、お客さんには待っていただくしかありません。
お待たせしてしまっているのは申し訳ないのですが、うちでは出来るだけブルーシートを掛けないようにしています。なぜなら、ブルーシートは強風であおられると、いともたやすくめくれてしまうからです。しっかりと固定することは簡単ではないんです。
少し離れた場所に住んでいる僕の友達が、先日、めくれたブルーシートを直すために屋根に上ったときに、屋根から落ちて、緊急入院しました。腕や肋骨を10本以上、骨折し、意識不明の重体で集中治療室で二日間の昏睡状態でした。彼はトライアスロン仲間で、仕事でも体を使っているので、普通の人と比べたら屋根の上でも動けるほうだと思います。
が、落ちました。一歩間違えば、命を落としていました。日頃、鍛えた身体だからこそ、なんとか持ちこたえたのかも知れません。
瓦が飛び、ブルーシートも飛び、雨漏りがしていると不安なのはわかります。でも、雨漏りで人は死にません。
僕は屋根の上が危険だということを良く知っているので、仕事じゃなければ絶対に上りません。
屋根の上は危険なんだということを改めて分かって欲しいと思います。