トライアスリート屋根屋、四代目屋根誠・竹内のブログ

旅好きな屋根屋でトライアスリートの竹内賀規が、トライアスロンのことやトレイルランニングのことを書くついでに、屋根のことや瓦のことを書きます。

姫路城の瓦は家紋がいっぱい。

トライアスリート屋根屋、常滑は屋根誠の竹内です。

 

なんせ姫路城に行ったので、瓦も見てきました。姫路城の瓦には漆喰が塗ってあります。壁の漆喰と相まって、お城の白さが際立ちます。

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これを全部、塗ることを想像しただけでも、気が遠くなってきますw

 

軒先の瓦には全て家紋が入っています。五三の桐、五七の桐、七三の桐、揚羽は全て1600年に城主になった池田輝政の家紋です。

↓これは五三の桐。

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門の屋根に立っているのは五三の桐。巴蓋という瓦です。

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反射しちゃって見にくいけど、この門の軒瓦には五七の桐と揚羽が一つおきに入っています。

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鬼瓦は比較的、薄く造られています。

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揚羽の紋。なんかオシャレ。

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これは七三の桐。

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この揚羽は飾りとして棟に入れてあったようです。

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外に出てくると、大天守の鯱が展示されていました。

↓これは明治。

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↓これは昭和。明治から昭和の変化がけっこう大きいですね。鱗とかヒレとかが、シンプルになっています。

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↓そして平成。昭和からの変化はほとんどありません。『復元』を意識した結果でしょうね。

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明治から昭和への変化も、決して悪いわけではありません。そのときの最高の鬼師が、前の意匠を受け継ぎながらも、自分らしさを出すというのは、実は大切なことだと思います。法律で『復元』の定義を縛りすぎだと思うんですよね。

 

ちなみに以前、書いたブログで紹介した姫路城マラソンの完走メダルは、復元された鯱をモデルに、実際に鯱を復元した鬼師さんが作っています。

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yoshikixxtri.hatenablog.com

 

こういう歴史的建造物は瓦を見てみると、面白さ倍増なので、今後はぜひとも、瓦にも注目してもらいたいものです。